女王蜂誕生・1

2017.11.14

春は色々とやることが一杯あり結構忙しくしている。群れを増やすにはチャンスなので女王蜂を作っている。いろんな方法があるが、今やっているのは、まず巣房の中に生み付けられた幼虫を人工王台と呼ばれる樹脂製の小型容器(ピーナッツの殻ほどのサイズ)に移す。生まれて間もない、非常に小さな幼虫なので熟練を要す。
移虫には移虫針というツールがあり、竹・樹脂・ステンレス製などがあるが、私は中国製の竹で作られたものが好きだ。幼虫を傷つけないように繊細な神経と迅速さが必要だ。 産卵後12時間から24時間内の幼虫を取り出すのが、最も丈夫で性能の良い女王蜂になるように思う。

この卵から幼虫の時間については養蜂家により様々なノウハウがあるが、幼虫には出来るだけ早いうちに多くのローヤルゼリーを(内勤蜂によって)与えられた女王蜂の方が、健常な女王になると私は思っている。そして移虫したものは素早く巣箱に戻すのであるが、このときに幼虫が沢山集中したものと花粉が詰まったフレーム(巣枠)間に、移虫済みの巣枠を挿入する。その理由だが、幼虫がいるフレームは子育ての為、内勤蜂が多く世話をしている。一方、花粉が多く詰まったフレームは、内勤蜂がローヤルゼリーを分泌する元となる食料であるから、これは女王を育てる上で出来るだけ近くにある方が良いという考え方だ。

人工王台が取り付けられた1フレームには最高で60個を仕込むことができるが、世話をする内勤蜂の量にもよるので私の場合は30個程度が能率的だと思う。このように、移虫された幼虫は2段の巣箱上部内に移されるが、下段に現存する女王蜂が2階に上がってこないように、隔王板と呼ばれる格子状の蓋で仕切る。体の大きい女王蜂は、ここを通り抜けることができない。この隔王板がないと女王蜂は、新女王誕生を拒否し殺すことになる。また2階に女王蜂が存在すると、内勤蜂は新女王となる幼虫にローヤルゼリーを与えず女王蜂は育たない事にもなる。そして出生から16日目で女王が誕生する。この作業は大変ではあるが、新しい命が生まれるという事は嬉しいものだ。私には生まれて間もない初孫が日本にいるが、面会するのが楽しみである。

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