ニュージーランドと日本の違い

2017.10.26

このところ当地は、急に春らしくなり日差しも明るく強くなった。 先々週から夏時間となって1時間繰り上げられた。
ニュージーランドは日付変更線に一番近い国であるので、最初に日付けが変わる。ニュースになるような事故・事件が起こり、マーケット相場に影響するか非かは、その日の最初に始まるNZのウェリントン市場に、世界中の金融関係者の注目が集まる。日本との時差は4時間となったが、このギャップはやはり大きく、私のような者にも結構影響してくる。日本時間に合わせての仕事では、ちょっと油断すると夜明けになってしまうからだ。また気候も真逆で、勘違いすることもよくある。例えば日本の10月は、こちらの何月に当たるかは時計を見て判断する。10時の反対は4時だから、4月に当たると考えるわけだ。日本のインターネットサイトで野菜の播種適期を調べる時はこんな感じとなる。

それにしても今夏の日本は、大変な暑さが続いたようだ。日本の夏を過ごす事ができれば何処へいっても暮らせる、と言われるくらい不快なものだ。私は南米の赤道直下のアマゾン河に暮らしたことがあるが、日本の夏は多湿、高温のアマゾン地方に匹敵し、それが ”熱帯夜” と称して夜中になっても続くのには耐えがたいものがある。
ところでこの ”熱帯夜” だが、熱帯地方の夜を想像して作られた ”日本語” なのだろうか? 熱帯地方には ”熱帯夜” というものは私の知る限りない。赤道直下のアマゾン、アフリカ大陸、アジア地域の日中は、灼熱となるが日没と同時に気温が急降下して、明け方には場所によって毛布が要ることもあるほどだ。
特に思い出すのは、アマゾン上流のペルー国境付近では、アンデス山脈から吹き降ろす寒波? で赤道でも夜中は寒くなる。日本はこれから寒くなるまでは過ごしやすく美しい時期となる。日本の自然は過酷であり、めまぐるしい程の速度で四季が移り変わり、それに順応するだけでも大変な事だと思う。そして鬱陶しい梅雨がある。でも日本の四季の美しさはこの梅雨があるからだろう。そして、そこに根付いた文化は他国にない独特なものがあるように思う。その点で当地は一年中温暖な気候のため、ぬるま湯に漬かったようで四季などの変化がはっきりせず、日本のように引き締まった生活様式や緊張感がないのが大きな違いであり、日本人である私にはやはり物足りなさを感じることがある。

画像はここから飛行機で北東に4時間のクック諸島、そこから小型機で1時間北方のアイツタキ島に行った時のものだ。非常に美しい環礁で、恐らく南太平洋では最高の穴場だと思っている。この花はブラジルでは ”Chuva de ouro”(
金の雨)と呼ばれ、その名の通り見事に美しく、夜見ると一段と冴えて素晴らしい。こんな大木を拙宅にも一本欲しいが、この花はミツバチにとっては毒なので残念だ。

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