燻煙器

2017.09.27

燻煙器

今回も養蜂器具の事だが、必需品の中に燻煙器がある。画像を見てもらえば大体の事は解ると思うが、これはステンレスで出来た円筒状の底部に直径10mm程の穴があり、後部に手動の送風機が付いている。最初は枯草などを浅く詰めて火をつけ、送風機を動かすと勢いよく風が送られ、見る見るうちに燃え出し煙が発生する。全体が燃え出すとその上から、今度はしっかりと枯草を満杯に詰めると同時に風を送る。
初めから一杯詰めて火をつけても、表面だけ燃えて結局はうまくいかずに消えてしまうので、二段階を経て燃料となる枯草を詰める。私は二回目には、マヌカ樹木の枯枝を押し込んで一杯詰める。弊社ホームページにも一部書いてあるように、マヌカの枯枝から出た煙は不思議とミツバチたちを温和にさせる。その理由はまだ分からないが、マヌカ樹木は昔から先住民族のマオリ族によって健康サポートを始め、様々な用途に使われてきた。この煙の香りは非常に良く、蜂場がこの木の煙で何ともいえない自然な雰囲気に包まれるのだ。
 
巣箱を開けて点検する前に、全ての巣箱の底から煙を入れる。ミツバチたちはこの異変に驚き、貯蜜を一杯吸い込んで逃げようとするから、急におとなしくなり蜂飼いにアタックする余裕がない。その間に必要な仕事が落ち着いて出来るわけだ。事前に燻煙をするとしないとでは大違いで、蜂たちが暴れまわって仕事の能率が極めて悪い。まあ・・・蜂にとっては迷惑な事だろうが、暴れて攻撃して来るよりは平和的で良い。いつも使っていると蓋にカーボンやタールが(画像にある通り)こんなにつくのである。
因みに余談だが、これを使って作る燻製は最高だ。安物のチーズや肉類などもマヌカ樹木の煙で最高級品に化ける。

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