蜂毒でアナフィラキシーショック!

2017.10.12

今日は、良い天気だと思ったら突然に雷雨となった。季節の変わり目なのかどうも安定しない。急に黒い雲が来て、強風と雹(ひょう)を伴い急変する事が多い。ミツバチの巣箱の内検中にこのような天気の急変があると本当に困る。どうしても取り扱いが荒くなり、ミツバチを怒らせてしまい2か所も刺された。慣れているとはいえ、何回刺されてもやはり不快だ。体内に異物が入ってきたという感覚の鋭い痛みを伴うからだ。

もう随分と昔の事だが、結構大胆で無謀なことをやり、一度に何十か所も刺されたことがあった。蜂に刺されれば風邪を引かなくなるという迷信?で、全く防具無しでやっていた時期もあった。刺されたときは確かに痛いが「また、やられたか・・・」程度で作業に没頭しているので忘れてしまう。私の場合、その日は少し腫れる程度だが、次の日は結構な痒みと腫れが出る。就寝中、身体が温まってくるとこれが酷くなるが(後で気付いたが、こうした症状が段々と酷くなったようだ)結局は何でもなく過ごしてしまう。
それからしばらく経ったある日の事、中指を刺された。またやられたか程度だったが、これがいつもと違うのである。指から腕・肩にかけて、心臓の鼓動に伴って変な痺れがやってきた。まぁ・・・大したことでもないと・・・ 気楽に考えていたが、時間が経つにつれて身体全体に力が入らず、眠気が起こり、そのうちに言葉も上手く話せなくなり、舌が異様に膨れてきたのである。この異変に家内が気付き、すぐGP(General Practitioner 一般開業医)に連れて行かれ、そこで急遽アドレナリンの強心薬を注射された。この時のGPは、何故かかなり慌てていたようだった。救急車が呼ばれ、大学病院の専門科に運ばれてしまった。大袈裟なことして・・・。その時は、まさかと思ったが蜂毒によるアナフィラキシーショックであった。日本ではスズメバチで命を落とす人がいるが、あの現象である。

専門医の話では、もし遅れたら結構大きなリスクだったようだ。結局、一日入院して帰ってきた。話には聞いたことがあるが、まさか自分がとは・・・。こんなにくだらないことでも命が飛んでしまう事が有るようだ。専門医からは、週1回、指定医療機関で蜂毒の注射を5年間打つようにとの指示があった。最初の2か月程は真面目に通院したが、そのうちに馬鹿らしくなってやめてしまった。結局、いつも蜂に刺される条件下の養蜂家は、アナフィラキシーショックで命を落とす者が多いとの事。勿論、命あっての物種なので、エピペン(携帯用の強心薬のアドレナリン自己注射薬)は常に携帯しているし、私以外の者がやられても大丈夫なように、現場には必需品として常備している。
エピペンの有効期間は1年で1本150ドル(12,000円)もするが、命にかかわる緊急事態だからこれはしょうがない。

ちなみに、蜂に刺されたらプロポリス抽出液をすぐ塗ると、苦痛と炎症がかなり軽減され消炎が速いと経験的に感じる。これも併せて携帯している。

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