天然ハーブで防虫スプレー

レモングラス

前回はミツバチヘキイタダニの除虫剤として除虫菊やタイムなどハーブの成分が、虫よけスプレーにも利用されていることを話した。これらの有効成分の抽出にはエチルアルコールが使われ、香水など植物成分の抽出にはやはりアルコールが使われることが多いようだ。プロポリスの抽出にもアルコールが使われる。製法は非常に簡単で、抽出しようとするハーブや薬草を乾燥させた後に容器へ詰めて、アルコールで満たして暫く置けばエッセンスが溶け出てくる。虫よけスプレーには成分がレモングラスと書いてあったので、好奇心で自作してみた。レモングラスは庭に雑草のように沢山あるので、さっそく刈り取って束にしてテラスに逆さに吊るし、2週間ほど経ったものを使ってみた。レモングラスは禾本科(かほんか)に属し、この代表的なものが稲(イネ)で、レモングラスはススキによく似た植物、タイ料理のトムヤンクンに必ず使われる。アルコールに2週間ほど漬けておけば成分の抽出は簡単にできる。これは何もレモングラスのみならず、ハーブや薬草の成分はエタノール(エチルアルコール)を使えば殆どのエッセンスが抽出出来る。レモングラスについては特に蚊などが嫌いで、自作したアルコールエッセンスを水に溶かしてスプレーポットを使えば立派な虫よけスプレーになる。アルコールは水に完全に溶けるので濃度は自由に調節でき、庭のあちこちの木に吊るしてある。こうすることによって庭の何処にいても近くに防虫スプレーがあるので便利で、最近は夕方になっても藪蚊に襲われることは無くなった。
養蜂の仕事は、働き蜂が全て野外から帰巣してからでないとできないこともあるので、その時用の必需品でもあり重宝している。なんでもお金を出せば手に入るが、やはり自作してそれが役立った時はうれしく満足度が高いものだ。だから時間がある限りなんでも修理をしたり自作して楽しむし、自作したり修理してちゃんと使い物になれば買ったものより愛着を感じるものである。

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