分蜂を防ぐには

2017.10.27

日本の連休を利用して、最も遠い蜂場にベースから選別した活性が高い巣箱を移動した。ここの蜂場のマヌカ樹木の開花は早咲きなので、早めに用意をしないといけない。かといって早すぎると気温が上昇しておらず花蜜も少ないのでミツバチが増えない、そこはよく観察して適期を決めないといけない。これは重要なことで、開花は毎年時期が異なりいつもその状態を知っておかなければならない。
そして、流蜜期が近くなると新しい女王蜂が出現して巣別れが起こるので、この事もそれを防止するためにいつも注意しなければならない。結局、春が来て花蜜分泌が盛んになると女王蜂は沢山の子供を産む。しかし巣箱内が狭くなってくると、新居を探して引っ越してしまう。このとき、巣箱内にいる総数の蜂と蜜の半分を持っていくことになる。この分蜂群を首尾よく捕まえられれば新たな群れとして飼育できるが、これは偶然そこにいたらの話で、ほとんどは知らない間にどこかに飛び去ってしまう。この状態は蜂飼いにとって、巣箱の勢いが半減したことになるので痛手となる。

このように分蜂を防ぐには色々な方法があるが、巣箱の内検を常に心がけ現状を知っておくことが重要となる。要するにミツバチにとって巣箱内を快適な状態にしておけば良いのである。それは、充分な子育てや貯蜜場所があるという事だ。こうしたことは人間の生活環境と照らし合わせてみれば当然の事であるが、相手がたかが昆虫であるという上から目線での考え方が全てに災いする。だから養蜂の場合も、常に蜂との対話が必要になることは言うまでもない。

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