ミツバチの尻振りダンス

2017.09.13

巣箱からリリースされたミツバチは、既に話した様に、まず自身の巣箱の位置を確認することを最初にして、偵察隊が食料となる花蜜のありかを帰巣して仲間に教える。それは ”尻振りダンス” と呼ばれ、巣板の上方向を太陽として8の字ダンス、つまり二つの輪を交互に描きその中心線(丸二つが交わるところ)方向に蜜源がある。そして、その巣箱からの距離は尻振りダンスの回数が短いほど近く、長いほど遠方となる。このように仲間に蜜源を知らせることにより、一極集中して採取する習性がある。
マヌカの場合で例えるならば、シーズン中はマヌカ花蜜に向かい出したらそれ以外の花には向かわない。マヌカ花蜜の採取シーズンに合わせて、私は巣箱内に他の蜂蜜がある場合は全て取り除き、マヌカ蜜の純度を高め、取り除いた蜂蜜は冬場の越冬期に餌として与え砂糖などは使わない。ミツバチの健康面で感心できないからだ。通常は面倒だし、他の蜂蜜を取り除くことなども含めそこまでやらない。 
因みにオーストリア生まれの動物学者、カール・フォン・フリッシュ博士は、働き蜂が採蜜源の花の在り処をダンスによって仲間に伝えていることを解明し、ノーベル医学生理学賞を授与され、この発見の根底には ”ミツバチは無駄な事はしない” という大原則がある。

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